ワタナベ式記憶術【渡辺剛彰】~実際に使ったレビュー・口コミ・やり方

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渡辺式記憶術とは?

「ワタナベ式記憶術(渡辺式記憶術)」は、昭和の時代(1961年~)に渡辺剛彰氏が発表した記憶術になります。7種類の記憶術を適宜使い分けて、効率よく覚えることができる、まさに「記憶術」と言える暗記のテクニックです。

伝統的な記憶術(ファイネーグやウィンケルマンがまとめた記憶術)と、父・渡辺彰平氏から教わったテクニック(井上円了の「記憶術講義」)を基にして、渡辺剛彰氏が独自に記憶術をまとめて打ち立てています。

ちなみに渡辺剛彰氏は、父・渡邉彰平が創設した「公益社団法人日本吟道学院」の総裁も務めていたようです。

ワタナベ式記憶術のやり方

「ワタナベ式記憶術」のやり方は、渡辺剛彰氏がまとめた7種類の記憶術になります。それは、

  1. 基礎結合法(ペグ法、リンク法)
  2. 連想結合法(ストーリー法)
  3. 鈴なり式記憶術(場所法)
  4. 変換記憶法
  5. 数字変換法
  6. 外連想術
  7. 感覚刀痕術(忍者の記憶術「不忘の術」)

という記憶術になります。

ワタナベ式記憶術では、ファイネーグやウィンケルマンが使っていた伝統的な記憶術の名称とは一部異なる言い方になっています。伝統的な記憶術の名称は()内に記載しています。

ちなみにこれらの方法は、当方のサイトでほぼ全て解説しています。
⇒記憶術の種類の全解説

渡辺式記憶術には、記憶術の基本のすべてが網羅されています。また記憶術の基本のみならず、実際の試験に活かせる具体的な方法・応用ワザも含まれています。

現在では、ワタナベ式をより発展させた記憶術もあります。たとえば「宮口式記憶術」がそうです。著者の宮口公寿氏は高校生のときに「渡辺式記憶術」の高額講座に参加し、必死な思いで習得し、東京大学に合格しています。

その後、さらにブラッシュアップして独自の記憶術として「宮口式記憶術」を考案しています。宮口式は、ワタナベ式をさらにアップした記憶術でもあって、試験に合格するための目から鱗のテクニックがいくつも含まれています。

当方も実際に活用しています。こちらでくわしいレビューもしています。ワタナベ式に興味のある方であるならば、宮口式は親和性を覚えると思います。

⇒試験に強い「宮口式記憶術」

渡辺剛彰とは?

「渡辺式記憶術」を提唱した渡辺剛彰氏は「日本の記憶術創始者」「元祖」といってもよい人です。

渡辺剛彰氏は1927年5月17日、東京生まれ。血液型はO型。1996年69才で逝去されています。中学二年生のときに、父親の渡辺彰平氏から記憶術を教わります。

なんでも父親は、息子(剛彰)の成績が非常に悪いことを心配し、それまで研究をしていた「記憶術」を、息子に教えます。これがきっかけでワタナベ氏は記憶術に開眼します。

記憶術を習得していきなり学年一番の成績に

記憶術を身につけた渡辺剛彰氏は、記憶術を使って、落ちこぼれから一気に成績トップへ。本当に学年一番になったといいます。

しかも授業を受けても、ノートは一切取らなかったと。勉強は、試験直前のときだけ。記憶術で一気に覚えてしまったといいます。

東大合格&在学中に司法試験に合格

高校進学後は、日本の最高学府である東京大学文学部に合格。さらに東大在学中に弁護士試験にも合格

驚くのは記憶術を使った勉強で、わずか2ケ月で司法試験に合格したことです。しかも「文学部」にいながら合格。信じられないようなことをやってのけています。

まさに記憶術を使って絵に描いたような人生の成功を歩み続けた人ですね。もっとも暗記中心の昭和の試験制度という一面が幸いしたと思いますが、それでも記憶術を使って人生の成功街道を歩んだというのは注目に値します。

記憶力の悪さを記憶術でカバー

渡辺剛彰氏が注目されたのは、1959年(32才)に、NHK「私の秘密」の番組に出演したときです。記憶術の実演をしたとろ、大反響。番組終了後、「渡辺剛彰」氏と「記憶術」は世間の注目を浴びます。

その2年後の1961年に「記憶術の実際―早く覚えて忘れぬ法」を出版。その後、何冊もの記憶術本を出版します。

けれども渡辺剛彰氏は、生前「本当にボクは記憶力はよくないんです。でも記憶術を使えば、覚えることができます。誰でもできます」といったことを言われていたようです。

記憶術に触れたならば、渡辺剛彰氏のことは、おそらく誰もが一度は耳にしたことがある有名な方ですね。

そんな渡辺剛彰氏が、昭和の時代に一般向け書籍として世に出したのが「渡辺式記憶術」です。記憶術本の中でも名著といって過言ではありませんね。⇒一発逆転!ワタナベ式記憶術

渡辺剛彰氏の著書一覧

ちなみに渡辺剛彰氏は何冊もの記憶術本を著しています。著書は10冊以上に及び、昭和40年~50年代(1960年~1980年代)にかけての著作物が多くなっています。時系列順にざっと紹介しますと次の通りとなります。

ご覧の通りでして、34才で初めて「記憶術本」を出してから、48才~60才の12年間がもっとも精力的に記憶術本を出した時期になります。

「一発逆転!ワタナベ式記憶術」は最も著名な本

渡辺剛彰の著作の中でももっとも有名なのは「一発逆転!ワタナベ式記憶術」ですね。

記憶術の市販本の中でも、今でもベスト本といっていいですね。記憶術の技法が複雑にならず解説されています。

ちなみに、この書は渡辺氏が一番最後に出版した本です。亡くなる1996年の69才の年に著しています。まさに渡辺剛彰氏の「記憶術の集大成」といっていいかもしれませんね。

渡辺剛彰の日本史記憶術本は入手困難

ちなみに1979年に「TOKUMA BOOKS」から出した「一日で覚える日本史年表―楽しみながら受験戦争に勝つ方法」は、現在でも人気の書です。しかし高額になっています。2万円の価格を付けているほどです。

ワタナベ式記憶術は、現在もなお人気があるということですね。入手困難な書籍もあります。

試験に強いワタナベ式記憶術

渡辺剛彰氏の記憶術は、最初に書いた通りで、伝統的な記憶術です。イメージ型記憶術であって、右脳と感覚、感情を使った記憶術になります。

ある意味「古典的」です。古典的ですが、暗記に関しては確実に覚えることができます。

そういうこともあって、渡辺式記憶術は「試験に強い記憶術」として、いまだに多くの人達から評価も得ています。

ワタナベ式記憶術(または渡辺さんの影響を受けた記憶術)の特徴は、イメージと感覚・感情を使うことで、短時間で多くのことを覚えることが出来て、長期記憶になるるということです。

この特徴こそ「記憶術」になりますが、これが受験や資格試験の勉強をしている受験生にとってはメリットになるわけですね。

実際、渡辺剛彰さんの指導を受けて試験に合格している人も多数います。最初に書いた「宮口式記憶術」の宮口公寿さんも、まさにそうです。

渡辺式は、オリジナルの工夫もみられます。たとえば記憶術で最も効果が高いといわれている「場所法」に渡辺氏のテクニックを加えて「鈴なり式」として、使い勝手のよい記憶術にしています。

ワタナベ式は日本の記憶術の「元祖」

ワタナベ式は日本の記憶術の「元祖」といっても過言ではありません。

渡辺剛彰氏の記憶術は、従来からある連想結合法や音声変換法などを応用したやり方でもあります。

実際のところは、そんな単純ではなく、一ひねりも二ひねりも工夫が施されています。ワタナベ式記憶術の通信講座もありました。

東京カルチャーセンター 記憶術通信講座

「東京カルチャーセンター」には、以前、「ワタナベ式記憶術」の通信講座がありました。ワタナベ式記憶術を正式に受け継いだといわれている椋木修三(むくのき-おさみ)氏が監修しています。

高校受験、大学受験、資格試験向けの3つがありました。現在は「楽学」といって高校受験のみが通信講座であるようです。

ちなみに私は以前、「東京カルチャーセンター」の通信講座を購入したことがあります。今では非常にレアな記憶術講座になると思います。

なお「東京カルチャーセンター」は「日本フローラルアート株式会社」の一部門になるようです。

宮口式記憶術

宮口公寿氏の「宮口式記憶術」は、最初にも書きましたが、ワタナベ式に工夫と改良を加えた独自の記憶術です。

宮口氏は、高校生の頃、渡辺剛彰氏の記憶術高額セミナーに参加して、そこで苦労しながら「ワタナベ式記憶術」をマスターしています。

ちなみに、当時(1970年代)、ワタナベ式記憶術を完全に習得した人は、50人のうち2人だけだったといいます。その習得した一人が宮口公寿氏です。

渡辺剛彰氏は、セミナーで時々「ワタナベ式を完全に習得した人に宮口公寿君がいる」と言っていたといいます。

そんな宮口氏の宮口式記憶術ですが、「道法」を軸にし、試験に合格するためのいくつもの工夫が盛り込まれています。この点はワタナベ式記憶術とは決定的に異なっています。

宮口式記憶術は、あまり知られていませんが、おすすめの記憶術です。

個人レッスン形式の記憶術講座も行っています。ちなみに宮口公寿氏も、落ちこぼれから記憶術で成績を向上させて、東京大学に合格しています。渡辺剛彰氏と同じですね。

宮口式記憶術【宮口公寿】のネタバレ~実際に購入しているのでわかるその凄さ

ユダヤ式記憶術

最近では渡辺式を改良したやり方も出てきています。これは従来の記憶術の欠点を改めたタイプとも言えます。

その一つが「ユダヤ式記憶術」です。場所法にルーツを置きますが、かなりの工夫や改良があります。その結果、従来の場所法とは異なる記憶術となっています。

イメージ能力が乏しい人でも使えるように改良されていますし、場所法のキモである「記憶の宮殿」の使い方がまるっきり異なっています。

あっと驚くアイディアの記憶術です。場所法(宮口式記憶術)とユダヤ式記憶術のセットは最強記憶術になります。受験や資格試験に挑む場合は、ぜひとも習得しておきたい記憶術です。

ユダヤ式記憶術を徹底解説【レビュー・ネタバレ】~実際に購入したから言えること

ワタナベ式のルーツは井上円了

このように現在出回っている記憶術の多くは、渡辺剛彰氏の方法を踏襲しているといっても良いくらいです。

それくらい日本の記憶術に、多大な影響を及ぼしているのが「渡辺式記憶術」です。

しかしながらワタナベ式のルーツは、明治の「井上円了」氏の記憶術「記憶術講義」にあります。

渡辺剛彰氏のお父さんである渡辺彰平氏が使っていた記憶術こそ、井上円了式の「記憶術講義」でした。

このことは渡辺氏の著書に記されています。

井上円了「記憶術講義」【明治27年】~日本の記憶術の元祖・ルーツ

ちなみに最初にも書いた通りで、ワタナベ式記憶術は、ファイネーグやウィンケルマンらがまとめた記憶術も参考にしている印象を受けます。

もとより、井上円了の記憶術自体が、ファイネーグやウィンケルマンの記憶術が元になっているのでしょうね。

渡辺式記憶術の口コミ

ワタナベ式記憶術を学んだ受講生の中には、医学部に合格した方もいるようです。また有名私立高校に合格した方、司法試験、会計士、税理士、土地家屋調査士、行政書士など難関の資格を取得した方もいて、喜びの声が寄せられているようですね。

渡辺剛彰氏の系統の記憶術は評判はいいですね。まさに記憶術の定番でしょう。

「ワタナベ式記憶術」の創始者である渡辺剛彰さんも、幼い頃に父による記憶術の手ほどきを受けて、高校生のとき、ビリから2番目だった成績を学年トップまでに躍進。実に240人抜きをしています。

その後東大文学部に合格。さらには大学在学中にたった2ヶ月で司法試験に合格。そんな実績があり、渡辺剛彰さん自らが記憶術の効果を証明しています。

もっとも、記憶術がほとんど知られていない時代であったことや、暗記中心の試験制度という昭和特有の時代だったからこそ、記憶術を使って絵に描いたような成功街道を歩むことができたのかもしれません。

渡辺剛彰氏のような華々しい成功街道は、現代では難しいとはいえ、志望校の受験合格、資格試験の合格に、記憶術が役に立つことは令和の時代の今も変わりがありません。

そんな「ワタナベ式」ですが、「使い方が誤っている」、「基礎能力が不足している」、「適性のない記憶術だった」というのがあると、「ウソだ」「詐欺だ」「使いモノにならない」といった不満が出てくることもあり得ます。

このことは全ての記憶術に該当することです。記憶術に関するネガティブな口コミや不満については、こちらで解説しています。

記憶術は効果がない?効果があるないの違いは何か?

渡辺剛彰氏の記憶術は、記憶術2500年の歴史が積み重ねてきた伝統的な記憶術になります。ですので、基本的に効果のある記憶術になります。決して詐欺まがいなものではありません。

その渡辺剛彰氏の「ワタナベ式記憶術」を踏襲している記憶術はオーソドックスなやり方になります。記憶術入門として最適でしょう。

渡辺式記憶術の改良発展型

ところで「ワタナベ式記憶術」は、キーワードや用語を丸暗記することには長けていますが、文章の記憶、論理的な理解を伴った暗記には不向きなところがあります。

これは「ワタナベ式記憶術」をはじめとした多くの記憶術の欠点でもあります。

ただし使い方によって受験や資格試験にも功を奏します。要は「使い方」です。ここが肝要。

そこで、従来からある場所法記憶術などの欠点を補ったり改良した記憶術も登場しています。

「記憶力そのもを高める方法」「イメージング能力を高める方法」といった脳トレを組み込んだ記憶術もあります。しかも受験や資格試験に特化した記憶術となっているのが登場しています。

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  • ユダヤ式記憶術・・・文章の意味や論理を理解しながら記憶ができる、イメージを使わない最新最強の記憶術

なんどかこの記事でも紹介していますが、これらの記憶術はおすすめですね。リンク先の記事は実際に使うなどをしたレビューを書いています。よければお読みになってみてください。